タイトル:九羽の白鳥 とりどり日記

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2010/2/28 如月の田んぼ

如月の田んぼの鳥たち

如月も、今日で終わり。霜が降りた朝、田んぼで出会ったタゲリの背中は、真っ白だった。雪の朝、オオジュリン、カシラダカ、タヒバリ、ヒバリ、ホオジロなどに出会ったこともあった。私にとって、一番身近な田んぼの鳥たち。

如月の田んぼで一番出会いの多かったのは、オオジュリンかもしれない。そのオオジュリンだが、ずいぶん頭が黒くなり、夏の衣装に変わりつつある個体もいる。カシラダカにも、ずいぶん出会った。枯れ草のところに群れで飛んで来て、またワァーと群れで飛んで行く。ホオアカとの出会いは、ことのほか嬉しい。枯れ草のところにとまったホオアカを見つけると、心が弾んでくる。葱畑のところでは、良くホオジロに出会った。多い時には、5〜6羽で、餌を探している。金属光沢の美しいタゲリを見かけることも何度かあった。

田んぼの杭にとまっているのは、ノスリとチョウゲンボウ。ノスリは、お人よしなのだろうか。チョウゲンボウに追いかけられたり、カラスに追いかけられたりしている。チュウヒが、上空を飛ぶこともある。

如月の田んぼ。オオイヌノフグリの青い小さな花が、あちこちで見られるようになってきた。あたりの空気は、日毎に春らしさを増していく。

2010/2/27 雨の日の公園

雨の日の公園の鳥たち

今日は、朝から雨の音がしている。窓を開けると、結構、雨脚が強い。ずっと気になっていた画像の整理をすることにして、パソコンに向かった。

先日、雨の日に訪れた公園。落ち葉がしっとり濡れて、そこに若いツグミが現れた。顔立ちに幼さが残り、何とも可愛らしい。カエデの木には、雨のしずくがつき、美しい。そこにカワラヒワが数羽、飛んで来て♪ルルルルルー♪と鳴いている。今度は、モズが飛んで来た。

雨の日の公園は、実に静かだ。♪キーココキー♪イカルが暗い木立の中で鳴いている。雨に濡れた落ち葉のところには、トラツグミも姿を見せた。シロハラも飛んで来て、一瞬カエデの木にとまり、枯れ葉のところに降りて、餌を探し始めた。雨の日の公園では、静かに時間が流れていく。

2010/2/26 メジロ

メジロ

2月と聞いて思い浮かべる花は、梅。紅梅、白梅、蝋梅。その梅の花にメジロが来てくれたらと、毎年、楽しみにしている。自宅近くの梅林も白梅が咲き揃い始めたが、昨年訪れた庭園の白梅、紅梅が気になり、昨日出かけてみた。

風情ある佇まいの、その庭園は、手入れが行き届き、庭園に近づくにつれ、梅の甘い香りが漂ってくる。梅の花を撮影に来ている人がひとり。他には誰もいなくて静けさの中で梅の花を楽しむことが出来た。東屋でしばらく休んでいると、ジュリジュリジュリと木立の中から聞こえてくる。しばらく待つとエナガが数羽、紅梅に飛んで来た。しかし、あまりに込み入った梅の木で撮影を断念。今度は、メジロが2羽飛んでいた。1羽は、紅梅にもう1羽は、白梅に。

数枚、撮影したところで、保育園児らしいグループが見えた。その賑やかさにメジロも姿を隠してしまい、また改めて出直すことにして、庭園を後にした。

2010/2/25 ヒメハジロとホオジロガモ

ヒメハジロ(右)とホオジロガモ

久しく訪れていなかった三番瀬。昨日、思いがけずヒメハジロに出会った。「ヒメハジロ」という名前を聞いても、すぐにピンとこない。図鑑を見て、「ああ、なるほど」と頷き、改めてスコープを見せていただく。頬のところの白い斑が、はっきりと見える。少しでも近くに来てくれないかしらと念じてみるが、その思いは、なかなか通じない。

ぼやぼやの画像ばかりであったが、頭の後ろにまで伸びる白い斑が、妙に気になっていた。今日、改めて画像を見直してみた。知人に尋ねたところ、ヒメハジロの♂の若とのこと。ヒメハジロの♀と思って撮影していたのだが、やはり色々な角度から撮影すべきであると痛感した。

2010/2/24 ケアシノスリ

ケアシノスリ

葦原を渡る風は、もう春の香りをいっぱい含んでいる。青空も見え、暖かい日差しが嬉しい。川を隔てた木にとまった1羽のケアシノスリ。ブログやHPで何度か見て一度は見てみたいと願っていた光景だ。枝かぶりだったが、嬉しくて何枚も何枚もシャッターを切った。

地元の方と思われる方に、お尋ねすると、もう1時間以上も、木にとまったままだという。しかし、しばらくすると、こちらを向いて飛び立ち、別の木にとまって、また飛び立ち、早春の空を舞い、ホバリングして急降下した。そのあと、見失ったが、知り合いの方が、「あっちの木にとまりましたよ。」と教えてくださったので、急いでそちらに向かう。今度は、枝かぶりでなく、なかなか良い位置にとまっている。たっぷり木どまりのケアシノスリを見られ、飛び立つ瞬間も何とか撮影出来た。久しぶりに嬉しく心弾む時間を過ごせ感謝感謝の一日であった。

2010/2/23 ジョウビタキ

ジョウビタキ

気温も上がって、春らしさを感じる一日だった。久しぶりに訪れた葦原。すっかり様子が変わって鳥の声が、まったく聞こえてこない。ゆっくり歩いて辺りを見渡すと、やっとシジュウカラの声が聞こえてきた。アオジの地鳴きも聞こえてきたが、姿を確認することは出来なかった。少し小高いところにも上ってみたが、シーンと静まり返っている。

曲がり角のところに来ると、ジョウビタキ♀が飛んで来た。込み入ったブッシュの中に入ってしまったが、しばらく待つと、姿を見せてくれた。近くの枯れ草から枯れ枝に、ヒョイヒョイと飛び移り、今日の暖かさを楽しんでいるかのようだ。何枚か写真を撮って、元の場所に戻ると、ここではジョウビタキ♂が、白いポールにとまっていた。ジョウビタキの鳴き声もせず、静かな葦原であった。

2010/2/22 チョウゲンボウ

チョウゲンボウ

曇りがちのお天気ながら、ときどき太陽が顔を出し、春の兆しを感じさせる。時折、吹く風が、冷たいとは言え、やはり春の香りを含んでいるような気がする。昼食をすませてから、今日も田んぼに向かった。

気になっているのは、ホオアカ。いつも葦原のところで見かけていたのに、ここのところずっと会っていない。葦原で見かけたオオジュリンが、田んぼにずいぶん降りている。そのオオジュリンの中に交じっていないかと丹念に観察したのだが、なかなか見つからない。今日、見たオオジュリンの中には、頭のかなり黒い個体もいた。ふと気がつくと畦の上の草に1羽の小鳥がとまっている。「ホオアカだ!」すぐにレンズを向けたのだが、田んぼにいたオオジュリンが一斉に飛び立ち、それと同時にホオアカも飛び立ってしまった。

がっかりして帰ろうとすると左手の方から、チョウゲンボウが飛んでくる。これもまたシャッターを押せずに振り返ると、こちらを向いてホバリングしている。なかなか愛想の良いチョウゲンボウであった。

2010/2/21 コオリガモ

コオリガモ

寒いとは言え、辺りの空気は、いつしか春の気配が漂ってきているような気がする。近くの夾竹桃に遊びに来るスズメの声も、明るく弾んでいるように聞こえてくる。

先日、思いがけず近距離で観察することが出来たコオリガモ。♂は、しきりに羽ばたきを繰り返していたが、♀は、ほんの一瞬、顔をあげるだけで、ずっと眠り続けていた。♂が、♀に接近して羽ばたきしても、全く関心がない様子。

数年前に出会ったコオリガモ♂は、アォーアォーと鳴いていた。あのときのコオリガモと今回出会ったコオリガモは、ずいぶん印象が違う。また、いつか近くで出会えると嬉しいのだが。

2010/2/20 モズ

モズ

今日は、久しぶりに青空が広がり、気温もあがって春のような一日だった。所用があり、スタートが遅かったので、近場の田んぼめぐりをして鳥との出会いを楽しむことにした。田んぼでは、オオイヌノフグリの青い可憐な花が、あちこちで見られるようになってきた。

今日、一番出会いの多かったのは、カワラヒワかもしれない。群れで飛びまわる姿をあちこちで見かけた。ツグミは、相変わらず多い。タヒバリ、オオジュリンにも、ずいぶん出会った。カシラダカは、田んぼの奥の方で、何やら熱心に啄んでいる。ホオジロを畦の上で見かけたが、すぐに飛んでしまって撮影し損ねたのが心残りである。

今日は、久しぶりにモズに出会った。決して珍しい鳥ではないのだが、久しぶりに出会うと嬉しいものである。なかなか顔をこちらに向けてくれないのが残念であった。

2010/2/19 ハヤブサ

ハヤブサ

今日の天気予報は、午前も午後も晴れのマーク。青空を期待して海辺に向かうことにした。青い海原に案外、思いがけない出会いがあるかもしれない。期待は、ますます膨らんでいく。ところが雲行きがあやしくなってきた。だんだん暗くなってポツリポツリと雨が降り出してきた。

予定を変更して先日、ユキホオジロを見た浜辺に向かうことにした。到着すると三脚を片づけて帰って行く人たちが数人。あたりを見渡すと知人の姿が見えたので、状況を教えていただく。今、対岸に飛んだばかりとのこと。ああ、まだいてくれたの。という思いと、まだ帰らなくていいの?という心配と複雑な思いで、しばし待つことにした。ほどなくユキホオジロは、砂浜に姿を現したが、先日見たときよりも寂しそうに見えた。

帰路、立ち寄った海辺で、電線にとまったハヤブサを見かけた。後ろ姿であったが、こちらは、精悍な感じがして勇気づけられる思いがした。

2010/2/18 雪の日の田んぼ

雪の日の田んぼの鳥たち

昨日、冷え冷えとした空気の中、田んぼめぐりをした。雲が厚くどんよりとした空模様は、今にも雪が降りそうな感じであったが、今朝、目が覚めると外が明るい。夜の間に雪が積もったようだ。まだ雪が降り続いていたので雪景色の田んぼを期待して出かけることにした。

思っていたほど雪は積もっていなかったが、それでも、いつもの田んぼが、雪をかぶっている。遠くの杭には、ノスリがゆったりととまっている。いつもは、川に沿った葦原にいるオオジュリンが、雪をかぶった田んぼに降りて、しきりに何やら啄んでいる。カシラダカ、カワラヒワ、タヒバリもずいぶんたくさん姿を見かけた。スズメの群れが時折、ワーと飛び立つ。その数、100羽は、優に超え、200羽はいるのではないかと思われる。今まであまり姿を見かけなかったヒバリの姿も見えた。相変わらずツグミは、あちこちで姿を見せてくれた。

一通り田んぼを回って、元の場所に戻ってみると、雪がほとんど消えている。田んぼを回ったのは、わずか30分ほどであったのに、ずいぶんはかない雪の命。春の淡雪ということであろうか。

2010/2/17 チュウヒ

チュウヒ

今日もどんよりとしたお天気であった。空気が冷たく寒々しい中、今日も田んぼを回ってみた。最初に出会ったのが、チュウヒ。今にも着地しそうな雰囲気であったので、その様子に見とれて、とうとう写真を撮り損ねてしまった。チョウゲンボウにも出会った。ノスリは、3か所で見かけたが、それぞれ顔立ちや羽の色が違い、興味深い。

カワラヒワの群れは、ずいぶん見かけた。スズメの群れは、優に100羽は超えていると思われる。ツグミは、いたるところで見かけた。ムクドリの数もまた多い。枯れた葦のところには、オオジュリン。農道の水溜りに出てきたタヒバリも2羽見かけた。田んぼを一回りしたころ、またチュウヒに出会った。最初に出会ったチュウヒとは、また別の個体のようである。ヒバリのさえずりも聞こえるようになって冬枯れの田んぼにも春が近づいているようだ。

2010/2/16 ノスリ

ノスリ

どんよりと雲が厚く、今にも雪が降りそうな寒い一日だった。近くの公園に行こうか、それとも田んぼめぐり。悩んだ末、田んぼに向かった。最初に出会ったのが、枯れた葦にとまったオオジュリン。今日は、いつもより数が少ない。続いてタヒバリ。一斉に飛び立ったのは、カシラダカ。カワラヒワの群れも何度も飛び立っているのが見えた。こんなに雲が厚くて寒い日に田んぼめぐりをしていて、嬉しいのは、小鳥たちの元気な姿を見られることである。

しばらく田んぼを回っていると遠くに猛禽が飛んで田んぼに降りたのが見えた。少しずつ近づいてみるとノスリだった。白味のある綺麗なノスリである。杭にとまったり電柱にとまったりしているノスリを見る機会は多いが、田んぼに降りたノスリは、案外見る機会が少ない。ノスリの動きを観察しようと、じっとしていると、ノスリが一瞬、羽を広げて少し歩いた。ノスリが歩いているのを見るのは、初めてだ。寒さも忘れてノスリが飛び立つまで、じっと見つめていた。

2010/2/15 イカル

イカル

予報通り、雨になった。昨日、久しぶりに太陽が顔を出したが、ここのところ、すっきりしないお天気が続いている。先日、小雨の中、出かけた公園でイカルに出会った。久しぶりに、あの懐かしい♪キーコーキー♪の声も聞いた。以前、霧の立ちこめる富士山麓の湖畔で、イカルの声を聞いたとき、その声が、天使の声かと思うほど、神秘的に聞こえたことがあった。辺りが、霧で何も見えず、あまりに幻想的な世界であったので、イカルの声が、ことさら神秘的に聞こえたような気がする。

御岳の大きな大きな欅の木にとまった2羽のイカルの姿も、忘れらない思い出のひとつである。あの時が、イカルとの初めての出会いであった。イカルは、大好きな鳥のひとつで、イカルに会えると、とても嬉しい。今度は、いつ会えるだろうか。

2010/2/14 チュウヒ

チュウヒ

今日の霧は、深かった。利根川沿いに車を走らせ、左右を見渡しても何も見えない。前方は、30m先が、ぼんやりとしている。対向車のライトがなければ、車が来ることすらわからないくらいの霧の深さであった。

そのような状況で、はたして鳥と出会えるのであろうか。前回、ケアシノスリのホバリングを見たところに行ってみると、流石に今日のような霧の深い日には、人の姿はなく、道路際にツグミの姿が見えただけであった。しかし、霧がほんの少し、薄れてくると、葦原の中にある枯れ木が見えるようになってきた。少し距離はあるが、猛禽がとまっているのも見える。どのような写真になるか、試みにレンズを向け、ファインダーを覗く。霧の中に見える猛禽は、どうやらチュウヒのようだ。

霧の日の出会い。これもまた心に残るものであった。

2010/2/13 如月の公園

如月の公園の鳥たち

先日、久しぶりに訪れた自然豊かな公園。前日の雪が、まだ少し残っていて、その風情をも楽しむことが出来た。今シーズン、意外と出会いの機会が少なかったアカハラが、何度も何度も姿を見せ、時には、木にとまり、また時には、水辺に降りて、撮影の機会を作ってくれた。シメは、アカハラと入れ替わるように木にとまり、すぐに飛び立った。近くの木には、モズも姿を見せた。

葦原のところでは、ウグイスが、見え隠れし、アオジもひととき姿を見せてくれた。シジュウカラとメジロが1本の葦にとまり、その葦の中にいる虫を啄ばもうとしている姿は、何とも微笑ましく、忘れられない光景として心に残っている。

斜面のところには、5羽のコジュケイが姿を見せ、落ち葉のところで、熱心に啄ばみ始めた。この5羽は、兄弟なのだろうか。仲良く5羽で行動していた。草むらに目を移すと、一瞬、赤い嘴が見えた。しばらくして姿を現したのは、クイナ。水辺のところに早足で近づき、あたりを伺うようにして、すぐにまた、草むらに姿を消した。

ニーニーニー。あの甘えたような懐かしい声は、ヤマガラ。振り返ると、すぐ近くの木に2羽のヤマガラがいて、愛嬌のある顔で、あたりを見渡していた。ヒッヒッヒッ。今度は、ジョウビタキの声が聞こえてきた。

寒さの中でも元気よく飛びまわる小鳥たち。自然豊かな環境が、いつまでも守られ、鳥たちにとって安住の地であるよう願いながら、如月の公園を後にして家路を急いだ。

2010/2/12 トラツグミ

トラツグミ

小雨が時折降る中、久しぶりに訪れた公園。静かでひっそりしている。カエデの小枝には、雨のしずくがついて美しい。時折、その小枝にカワラヒワがとまり、また別の小枝には、シジュウカラが遊びに来る。ほんの一瞬だったが、モズも飛んで来て、すぐに遠くに飛んで行った。

雨に濡れた落ち葉のところで、盛んに餌を探しているのは、ツグミ。まだかなり若い個体のようで、幼い感じがする。「チッ」「チッチ」シメの声が聞こえる。「ツィー」一瞬、木にとまったのは、シロハラ。すぐに落ち葉のところにおりて、餌を探し始めた。近くには、堂々とした風格のツグミがいる。

双眼鏡を持った女性が、手招きしてくださった。ベンチの下にトラツグミがいると言う。小雨の降る中、思いがけず出会ったトラツグミ。嬉しい嬉しい出会いだった。

2010/2/11 ユキホオジロ

ユキホオジロ

鳥との出会いは、まったく偶然であったり、時には、情報をいただいて駆けつけたり、その時々で色々である。「ユキホオジロ」。長い間、ずっと会いたいと願っていた鳥。以前、北の大地で吹雪の中、撮影されたユキホオジロの群れの画像を見せていただいたとき、深く感動し、是非、一度この目で見てみたいと願い続けてきたのだった。その鳥が千葉県で見られるらしいと聞いたのが、1月の下旬であった。

たった1羽で、渡りの道を間違えたのだろうか。思いもかけない場所で、ユキホオジロとの出会いとなった。漢字では「雪頬白」。まさに、この漢字からイメージする通りの可愛く美しい小鳥である。

2010/2/10 コオリガモ

コオリガモ

白砂青松。この言葉からイメージするのは、白い砂浜に青い松原がはるかに広がる美しい光景である。それは、三保の松原であったり、以前住んだことのある瀬戸内の景色であったりする。日本の松の緑を守る会が選定した「日本の白砂青松100選」を見てみると、私の住む千葉県では、九十九里海岸、富津岬、東条海岸、磯の松原、平砂浦海岸があげられている。

冬の海岸は、寂しい感じがするが、それはそれで、また趣があり心惹かれるものがある。今朝の日の出は、6時半ごろであったが、あいにく雲間から、うっすらとオレンジ色の光が見えただけであった。それでも、誰もいない白い砂浜を歩くのは、清々しく気持ちの良いものである。

白砂青松を楽しんだ後は、海辺を回ってみた。前回、遠すぎて、その識別すら出来なかったコオリガモが近くにいて、何度も何度も羽ばたきを繰り返していた。冬の海では、思いがけない出会いが待っている。

2010/2/8 ハイイロチュウヒ

ハイイロチュウヒ

葦原で出会う猛禽の中で、特に関心があるのがハイイロチュウヒである。4年前の冬、思いがけず、ハイイロチュウヒの♂に出会う機会に恵まれた。時刻は、午前11時を回ったころだったと思う。葦原に入る瞬間を見たので、飛び立つまで待つことにした。あの時、どれくれい待っただろうか。ずいぶん長い時間が経過したような気がした。白くて美しいハイイロチュウヒ♂は、葦原すれすれに飛び始めた。一瞬であったが、近くまで飛んで来た。あの頃、まだ不慣れで、あの美しい飛翔を撮り損ねている。昼の明るい時間に飛ぶことは珍しいと聞き、何とも無念の思いが残っている。

先日、葦原で出会ったのは、ハイイロチュウヒの♀。ハイイロチュウヒの♀の風貌は、昨年、フィールドを湧かせたウスハイイロチュウヒに似て、その羽模様も美しいと思う。葦原すれすれに何度も何度も飛んでいた。あの風貌とあの羽模様。またの出会いを楽しみに近いうちに葦原を訪ねてみよう。

2010/2/7 ケアシノスリ

ケアシノスリ

真冬の葦原で楽しみのひとつは、猛禽との出会いである。それは、ノスリであったりチョウゲンボウであったりチュウヒであったりする。時には、思いがけずハイイロチュウヒに出会ったりケアシノスリに出会ったりもする。寒さの中で、力強く大空を飛ぶ猛禽の姿を見ると全身に力がみなぎってくるような気がする。

ノスリに出会う機会は多く、近くの田んぼめぐりをしていてもノスリの姿を見ることは多い。しかし、ケアシノスリとなると状況は違ってくる。一昨年の冬、福島県で出会ったケアシノスリは、ずいぶん距離があったが、その白さから、遠目にもノスリとの違いが良くわかった。さらに、その時、木にとまった姿も見ることが出来、夢中でシャッターを押したものであった。

先日、久しぶりに葦原でケアシノスリに出会った。カラスに追われる場面もあったり、なかなか苦労があるらしく羽が一部痛んでいた。何度も何度もホバリングしている姿をじっくり観察すると、ふ蹠(しょ)に白い羽が生えていることが分かり、それは、まるで毛で覆われているように見えた。なるほどこれがケアシノスリの名前の由来なのかしらと妙に納得した一日であった。

2010/2/6 アオシギ

アオシギ

晩秋というより初冬と言った方が適切かもしれない。アオシギを見たさに奥日光を訪れたのは、そんな時期であった。紅葉の美しい頃には、バスも立ち往生してしまうといういろは坂。中禅寺湖を経由して戦場ヶ原に向かう。さらに湯滝まで足を伸ばして川沿いにアオシギを探す。そう簡単に見つけることが出来ないのは承知の上なのだが、やはり難関であった。カワガラスやミソサザイには、出会えたのだが、肝心のアオシギは、全く手掛かりがない。

そのアオシギに意外なところで出会う機会に恵まれたのは、今から3年前。近くには、タシギもいて、初対面のアオシギを間近に観察することが出来た。先日、久しぶりにアオシギに会いたくなって訪れた里山。こちらの気持ちが通じたのか、ずいぶん見やすいところに姿を見せてくれた。採餌する姿も、休んでいる姿も、羽を広げた姿も見せてくれた。アオシギの羽の色もしっかり目に焼き付けることが出来た。懐かしく嬉しい出会いの一日であった。

2010/2/5 ヤマシギ

ヤマシギ

「ヤマシギ」という鳥の名前を初めて耳にしたのは、5年前の1月のことである。今では見られなくなった多摩湖のオオコノハズクを見に出かけたとき、現地でお会いした方から教えていただいた。夜行性の鳥でなかなかその姿を見られないという。なかなか見られないという言葉が耳に残り、妙に好奇心をそそられた。夜行性と言えば、奄美大島で見たアマミヤマシギは、まさに夜行性そのもので、ナイトウオッチングのとき、ライトに照らされた姿が、今でも目に焼き付いている。

ヤマシギに初めて出会う機会に恵まれたのは、2005年の大晦日。それも2羽である。程よい距離に2羽が並び、背景も良く、全身が見えた。何とも嬉しく心に残る出会いであった。その後、埼玉の公園で偶然出会ったことがあるが、しばらくヤマシギに会っていない。

一昨日、久しぶりに訪れた里山でヤマシギに出会った。最初は、かなり遠くにいて、保護色であるし、とてもわかりにくかった。枝がかぶったり、葦がかぶったり、なかなか良い位置には、姿を現してくれなかったが、じっくり観察することが出来た。近くにいたアオシギとの違いも良くわかり、貴重な時間を過ごすことが出来た。久しぶりの嬉しい出会いであった。

2010/2/4 ミコアイサ

ミコアイサ

大寒から立春までが、一年中で最も寒く立春を境に暖かくなると言われている。立春の今日、北日本から東日本の上空に強い寒気が流れ込んだ影響で、東京都心でも氷点下0・4度まで下がるなど、各地でこの冬一番の冷え込みとなったとニュースで報じているように、今日は本当に寒かった。

その寒さの中、久しぶりに沼のほとりを歩いてみた。湖面に見えるのは、オオバン、カイツブリ、バン、コブハクチョウ。桟橋のところに見えるのは、コサギ、アオサギ、ユリカモメ。葦原のところに、いつも姿を見せるジョウビタキは、今日は、留守のようであった。しばらく沼のほとりを回って、また元のところに戻ってみると、ミコアイサが5羽、仲良く泳いでいる。パンダガモと言われる雄のミコアイサが4羽、雌が1羽である。こんなにたくさんのミコアイサを一度に見るのは、初めてなので、少々慌てた。1羽が潜水すると次々に潜水を繰り返す様子は、見ていて楽しい。沼のほとりでゆったりと時間が流れていく。

2010/2/3 ジョウビタキ

ジョウビタキ

一昨日の夕方から夜半にかけて降った雪は、期待していたほどには積もらず、楽しみにしていた雪と鳥との撮影は、夢に終わった。少々残念な思いもしたが、現在の住まいが、それだけ温暖な地域であると考えれば、有難いことなのかもしれない。

今日、久しぶりに少し足を伸ばして自然豊かな静かな公園を訪れた。驚いたことに、ここには雪が大分残っていて、自然の姿と鳥との出会いを十分楽しむことが出来た。

♪ヒッヒッヒッ♪右手の方から聞こえてくるのは、ジョウビタキの声。辺りを見渡すと、雪の残ったところにジョウビタキの♀の姿が見えた。思いがけず雪を絡めて鳥の撮影が出来る。こんな時には、心が弾む。わずかの時間であったが、夢を見させてくれたジョウビタキに感謝。今日も嬉しい出会いであった。

2010/2/2 ハイイロチュウヒ

ハイイロチュウヒ

冬の葦原では、猛禽を見かけることがある。そこには、餌となるカヤネズミなどが生息しているからであろう。先日、久しぶりに訪れた葦原で見かけたのは、ハイイロチュウヒの♀。ずっと会いたいと願いながら、なかなかその機会に恵まれなかった鳥である。しばらく観察していると葦原すれすれに飛び、時折、葦原の中に舞い降りる。その風貌は、昨シーズン、フィールドを賑わせたウスハイイロチュウヒに似ている。

久しぶりの葦原で出会ったハイイロチュウヒ。何度も何度も低空飛行を繰り返していた。その動きを眺めているだけで、力が湧いてくる。それは、鳥が与えてくれる偉大な力。萎えている心をも奮い立たせてくれる。近いうちに、また冬の葦原を訪れたいと思う。

2010/2/1 ベニマシコ

ベニマシコ

午後からお天気が崩れるとの予報どおり、雨脚が強くなり、夕方からは雪が降り始めた。窓を開けて外を見ると、うっすらと積もっている。明日の朝は、久しぶりに雪景色を楽しめるかもしれない。

雲が厚く、どんよりしていたが、雨が降り出す前に、葦原に向かった。茂みの中から、アオジの地鳴きが聞こえてくる。小高くなったところにある1本の木にとまっているのは、ホオジロ。カサカサと音を立てて移動したのは、ツグミ。今日は、ベニマシコを期待して出かけて来たのだが、あのフィッフィッフィッの声が聞こえてこない。しばらく様子を見て、耳を澄ましてみたけれど、やっぱり聞こえてこない。

枯れ草の間に何か鳥の気配を感じ、よくよく見てみると、どうもベニマシコのようだ。ベニマシコの雄と雌が、程よい距離を置いて並び、枯れ草に静かにとまって休んでいる。手前の草が、覆いかぶさるようになっていたので、隙間から垣間見る姿であったが、こんな光景を見るのは、初めてだった。しばらくするとセイタカアワダチソウの穂に雄がとまり、熱心にふわふわの穂を啄ばみ始めた。今日も嬉しい出会いであった。

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