今シーズン、ヒレンジャク、キレンジャクの飛来の報は、あちこちから聞こえて来て嬉しい限りであった。しかし、アトリは、ほとんどニュースが入って来ない。数年前、福島や栃木方面で、数万羽とも言われるアトリが観察されたという年もあるのだから、年によって、鳥たちの動向は、大いに変わるのであろう。
今季、アトリの飛来が少ないと言われる中、私は、二度、数羽のアトリを見る機会に恵まれた。決して多い数ではないのだが、アトリに出会えたということだけで、ほっとし、嬉しくなってくる。
込み入った枝の中から、やっとマヒワを探し出していたとき、目に入ったのが、アトリであった。 12cmのマヒワに比べ16cmのアトリは、ずっと大きいのだが、鮮やかな黄色のマヒワに目を奪われ、アトリの存在を知るのが、このとき、ずいぶん遅くなってしまった。
思いがけず出会えたアトリに感謝である。