タイトル:九羽の白鳥 とりどり日記

2020/1/1 新年のご挨拶

コミミズクの画像

新しい年を迎え、静かに2019年を振り返ってみますと、色々な鳥たちとの出会いが思い出されます。特に心に残るのは、大好きな田んぼや蓮田で出会ったシギたちの姿です。秋の渡りでは、久しぶりにたくさんのエリマキシギの姿を見ることが出来ました。また、アメリカウズラシギやウズラシギとの出会いの機会も多く、水浴びするシーンを何度も見る機会にも恵まれました。大好きなオジロトウネンの群れを見ることが出来たことも忘れられません。

今年も思い出に残る鳥たちとの出会いを願っております。皆様方のお力添えを頂きながら、ほのぼのとした雰囲気のHP「九羽の白鳥」の更新が続けられるよう健康に留意しながら努力して参りたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

2020/1/2 マガン Greater White-fronted Goose

マガンの画像

静かな沼のほとりだが、今季は、珍しいお客様が飛来しており、散歩の人も時折、足をとめて湖面を眺めている。岸辺近くには、オナガガモが実にたくさんいて、その数の多さに圧倒されそうになる。そのオナガガモの近くに時折、姿を見せるのが、4羽のマガンである。日によって、見られる時間がまちまちのようであるが、私が何度か足を運んだ時は、ほとんど姿を見せてくれている。

風が冷たく、寒い朝であったが、沼のほとりに到着した時には、マガンの姿がなかった。他の所に回ろうかなと思いつつも、しばらく湖面を眺めていると右方向から何と4羽のマガンが飛んで来たのである。飛んでいるところを撮影したいと思っていたのが、まるで通じたかのようである。何とも嬉しい出会いの日であった。

2020/1/3 オオハクチョウ Whooper Swan

オオハクチョウの画像

4羽のマガンが飛来している沼のほとりであるが、オオハクチョウも飛来していると聞いていた。しかし、早朝に飛び立ってしまうとのことで、なかなか出会いの機会は巡って来なかった。朝の用事を済ませて、いつもより、かなり遅めに沼に向かった日。何とオオハクチョウの姿が目に飛びこんで来た。紛れもないオオハクチョウである。それも4羽。成鳥2羽と幼鳥2羽。どうやら家族のようである。

ゆったりと4羽は、つかず離れず湖面に浮かんでいる。地元で会えるのは、何とも嬉しい。急いでレンズを向けた。しばらく様子を見ていると、急に2羽の成鳥が湖面を蹴って飛び立って行った。幼鳥がそれに続く。あっという間の出来事であった。思いがけない嬉しい出会いのひとこまである。

2020/1/4 ツルシギ Spotted Redshank

ツルシギの画像

秋の渡りが済んだ後の田園地帯は、シギチの姿がすっかり少なくなり、何とも寂しい限りであった。それ故、自然と足が遠のき、田んぼや蓮田を見回る機会がぐ~んと減ってしまったのが実情である。しかし、もしかしたらとの思いで出掛けてみると何とも嬉しい出会いがあった。

大好きなツルシギが、すぐ目の前に姿を見せてくれたのである。越冬中のツルシギには、沼のほとりでも出会っているが、場所が変われば、また印象が違う。あのスラリとした長くて赤い脚が、冬の日差しを浴びて一層美しく見えた。

2020/1/5 カイツブリ Little Grebe

カイツブリの画像

野鳥に関心を持つようになったきっかけは、沼のほとりで出会った9羽のコブハクチョウに心惹かれたからである。そのコブハクチョウから始まって今まで、ずいぶん色々な野鳥との出会いがあった。冬季には、鴨類が多数飛来するので、カモ・ウオッチングもなかなか楽しいものである。ハジロカイツブリやカンムリカイツブリを見かけるのも冬季ならではである。

通年で見られるカイツブリだが、水面が紋様のようになって面白い背景のところに姿を見せた日があった。カワウも同じような背景のところに姿を見せてくれた。同じ鳥でも、背景によって、ずいぶん印象が変わるものである。

2020/1/6 チョウゲンボウ Common Kestrel

チョウゲンボウの画像

越冬のシギチを探しに田園地帯に足を運んだ日、少し回り道をして葦原の様子を覗いてみることにした。冬場の葦原には、チュウヒやコミミズクが姿を見せることがあり、数人のカメラマンが、三脚を並べている。皆さん、手持ち無沙汰のようで、猛禽類の姿は、ないらしい。もう少し夕暮れ時に近い時間帯の方が良いのかもしれない。

そのようなことを考えながら、葦原に沿って車を走らせていると、チョウゲンボウがホバリングしている姿が目に入った。レンズを向けようとしたが、タイミングが合わず撮り損ねてしまった。しかし、そのチョウゲンボウが、葦原目がけて飛び降り、何やら獲物をゲットした。程なく近くの杭にとまって満足げな表情を見せてくれた。この後、すぐに飛び去ってしまったが、思いがけず嬉しい出会いであった。

2020/1/7 オオハシシギ Long-billed Dowitcher

オオハシシギの画像

越冬のシギチに会いたくて、蓮田地帯を訪れた日。雲が厚く、時折、小雨がぱらついていた。見通しも悪く、出会いも難しいだろうと思っていたが、蓮田の角を曲がりかかったとき、1羽のセイタカシギの姿が目に入った。いつもであれば、正直な気持ちを言えば、あまり感激はないのであるが、この日の出会いは、嬉しかった。暗闇に光が差した思いがした。

さらに良く見ると、タカブシギやハマシギもいる。さらにさらに目をこらすとオオハシシギの姿も見える。嬉しくなって、レンズを向けた。しかし、暗いなあとつぶやきながら、いつの間にか夢中になっている自分の姿が、そこにはあった。

2020/1/8 モズ Bull-headed Shrike

モズの画像

越冬のシギチを探しに出掛けた日。数カ所の蓮田を回り、もう1カ所と思って回った蓮田で、何やら右方向から飛んで来た鳥がいた。スズメだろうか。いや、動きが違う。その鳥がとまった先に目をやると蓮田の一角にモズがとまっている。蓮田では、スズメを見かけることが時々あるが、モズに会うことは、今まであまりなかった。

そのモズは、蓮田で、何やら獲物をゲットしたようである。レンズ越しには、よく分からなかったが、帰宅後、PCに取り込んでみると、どうやらミミズのようである。その獲物を枯れた蓮の茎のところに、刺すようにしている。「ああ!これが、モズのはやにえと言うものかもしれない。」初めて見る光景で、とても新鮮な思いがしたのであった。

2020/1/9 オグロシギ Black-tailed Godwit

オグロシギの画像

越冬のシギチを探しに出掛けた日。オオハシシギの姿を見かけた田んぼで、オグロシギにも出会った。オオハシシギは、タシギと一緒のところにいて、なかなか近づいてくれなかったが、オグロシギは、警戒心がない様子で、ぐんぐん近づいて来てくれた。よくよく見れば、冬羽に換羽中の様子が良く分かり、何とも嬉しい。

秋の渡りの時には、4羽のオグロシギに出会って、ずいぶん楽しませてもらった。つい3ヶ月ほど前のことなのに、何とも懐かしい思いがする。優しい雰囲気のオグロシギ。好きなシギのひとつである。この冬、ゆっくり滞在してほしいものである。

2020/1/10 アカハラ Brown-headed Thrush

アカハラの画像

松林が途切れた辺りに広がる小さな公園。ずっと気になっていたが、公園の中を歩いてみたことがなかった。近くを通りかかった時、小鳥の姿が目に飛び込んで来たので、公園を歩いてみることにした。

最初に姿を見せてくれたのが、何とアカハラ。今季、初めての出会いである。そう言えば昨シーズンは、体調が優れないこともあったが、アカハラを見ていなかったように思う。鳴きながら、すぐに飛んでしまったが、様子を見ていると、また草むらから出て来て、辺りを飛び回っている。久しぶりに嬉しい出会いであった。

2020/1/11 湖畔の鳥たち

ノスリの画像

湖岸に沿って走ると時折、色々な鳥たちの声が聞こえて来る。一番多いのは、ヒヨドリだろうか。ホオジロの地鳴きも聞こえて来る。♫フィッフィホ♫フィッフィホ思いがけずベニマシコの鳴き声が耳に飛び込んで来た。慌てて周囲を探す。すぐに枯れ草の中に潜り込んでしまったので、一瞬の出会いであったが、何とも嬉しい。

湖面には、ヒドリガモ、ヨシガモ、ホシハジロ、オオバン、カイツブリなどゆったりと泳いでいる。1羽、白っぽい水鳥が目に入った。ミコアイサである。すぐに水中に潜ってしまったが、これもまた嬉しい出会いであった。

2020/1/12 トモエガモ Baikal Teal

トモエガモの画像

自宅から、そう遠くない沼のほとり。野鳥に関心を持ち始めた初期の頃は、良く足を運んだものであった。しかし、蓮田地帯に飛来するシギチに関心を持つようになり、沼のほとりを訪れる機会が少なくなっていた。

しかし、今季は、マガンやオオハクチョウ、それに加えて、トモエガモが多数姿を見せていると聞き、何度か足を運んでいたのだが、ようやく出会いが実現した。風のある日には、湖岸に近づいて来るというので、風の強さに耐えて、しばらく観察していると遠くに20数羽の群れを見ることが出来た。比較的、近くには、1羽の雄のトモエガモが姿を見せてくれたのが嬉しかった。

今度は、穏やかな日に、沼のほとりを訪れてみたいと思っている。

2020/1/13 オジロトウネン Temminck's Stint

オジロトウネンの画像

秋の渡りが終わってしまい、しばらくは、蓮田地帯がひっそりとしてしまったが、寒さと共に、越冬のシギチの姿がポツポツ見られるようになって来ている。そのひとつがオジロトウネンである。秋の渡りの時には、オジロトウネン20羽くらいの群れを見ることが出来、大いに感激したものであった。その後、ぱったり姿が見られなくなり、あちこち探し回っていたが、数は少ないものの、何回か出会いの機会に恵まれた。

いつ見ても、いつ出会っても嬉しいオジロトウネン。蓮田の泥にまみれた黄色い脚も何とも愛らしい。コロコロした体型にホッと心和ませる。ひっそりと静かな冬の蓮田での嬉しい出会いのひとこまである。

2020/1/14 ツルシギ Spotted Redshank

ツルシギの画像

越冬のシギチの姿を求めて、時折、冬の蓮田地帯に足を運んでいる。ひっそりと静かな蓮田地帯を回っていると1羽のシギの姿を見かけても胸弾む思いがする。逆光のため、土手から見るとシルエット状で、おそらくオオハシシギであろうとの予測しかつかなったが、順光側に回ってみると何と嬉しいことにツルシギとオオハシシギが2羽で仲良く並んでいる。

2羽は、ゆったりと休んでいて動く気配がなかったが、しばらく様子を見ることにした。ほどなくツルシギに動きが見られ、羽繕いを始めた。さらにその後、水浴びまで始めたのである。その間、10分くらいであったろうか。冬の柔らかな日差しを浴びてツルシギもオオハシシギも心地良さそうな表情を見せてくれ何とも心和む思いがしたのである。

2020/1/15 コミミズク Short-eared Owl

コミミズクの画像

地元の田園地帯にコミミズクが姿を見せているという。それも4羽もいると言う。やはり同じ田園地帯でコミミズクの姿を見たのは、8年前だったろうか。過去の写真を見ながら、コミミズクにまた会えたら良いなあと思っていたので、出掛けてみることにした。

少し日が傾きかけていたので、見通しが悪くなりかけている。前方の杭に何とコミミズクがとまっているではないか。久しぶりに見るコミミズクの姿は、ずいぶん大きく見えた。間近に見ると可愛らしくもあるが、迫力もある。右を見たり左を見たり、空を仰ぐように上を見たり、キョロキョロとするコミミズクの姿が何とも滑稽で楽しくなってきた。その後、薄暗くなりかけた田園地帯にコミミズクは、姿を消した。懐かしく嬉しい出会いであった。

2020/1/16 セイタカシギ Black-winged Stilt

セイタカシギの画像

越冬するシギチを求めて、時折、蓮田地帯に足を運んでいる。数は、少ないものの何かしら出会いがあり、静かに観察出来るのが魅力で、片道1時間半の道のりを飽きもせず訪ねている。

この蓮田地帯のレンコンの収穫量は、相当なもので、品質も良く、鳥見に出掛けた折、レンコンを買って帰ることも多い。通称、レンコン街道。ほとんど出会いはないのだが、この日は、違っていた。蓮田の片隅に鳥影が三つ。セイタカシギであった。久しぶりの出会いであり、今まで鳥との出会いのない場所であったので、殊更、嬉しかった。

冬の蓮田のひとこまである。

2020/1/17 ノスリ Common Buzzard

ノスリの画像

冬枯れの田んぼは、殺風景で何ともわびしい感じがするが、薄い茶系で統一された光景が好きで、時折足を運んでいる。田んぼで良く見かける杭にツグミやスズメ、カワラヒワなど見かけることもあるが、今季は、ノスリとの出会いが多い。この杭が爆音機と呼ばれると知ったのは、つい最近のことである。

数カ所の田んぼを回ってみたが、何とノスリとの出会いの多いことだろう。鳥たちとの出会いが少ないなかで、嬉しいものである。風のある日でも、ふわふわ飛んで来て、杭にとまる。きっと安定して止まりやすいのだろう。

2020/1/18 オオハシシギ Long-billed Dowitcher

オオハシシギの画像

越冬のシギチを求めて、時折、足を運ぶ蓮田地帯。新しい年を迎え、一番出会いを楽しみにしているのがオオハシシギである。不思議なことに秋の渡りに時にまとまった数で観察されたオオハシシギなのだが、ある日突然、姿を消してしまう。見事に1羽も残らず姿を消してしまうのが、私には謎である。

師走の蓮田に何回か足を運んでもオオハシシギをたくさん見かけた場所では、観察出来なかった。ところが年が新たになり、その蓮田付近に足を運んでみると16羽のオオハシシギの姿が見られたのである。これは、ここ数年の傾向で、何とも不思議でたまらない。

これから春に向けてオオハシシギは、多分、数を増して来ることだろう。

2020/1/19 ヨシガモ Falcated Duck

ヨシガモの画像

風もなく穏やかな日。のんびりゆっくり沼のほとりを歩く。冬の柔らかな日差しが湖面に降り注ぎ、水面は、美しいコバルトブルーに輝いている。手前に枯れ草が繁り、湖面までは、少々距離があるのだが、歩き始めると一斉にカモたちが飛び立つ。前回、1ヶ月ほど前に訪れた時は、このようなことはなかったのだが、かなり警戒心が強まっているように見えた。

何とか撮影出来る距離にヨシガモの姿があったので、レンズを向けることにした。程なくヨシガモが面白いポーズを見せてくれた。光線が、やや弱かったのか、逆に強すぎたのか分からないが、緑の綺麗な色が出ないのが残念である。沼のほとりでは、静かに時間が流れていく。

2020/1/20 蓮田の鳥たち

イソシギの画像

冬の蓮田は、殺風景である。特に収穫の済んだ蓮田は、何ともわびしさが漂う。まだ収穫の済んでいない蓮田もいくつかあり、枯れた蓮の茎に鳥たちがとまっている姿を見るとホッとする。柔らかな冬の日差しを浴びて、枯れた蓮の茎にとまったカシラダカを見たときは、嬉しかった。背中の煉瓦色が特に美しい。少し離れた別の蓮田では、ツグミとスズメがとまっていた。

さらにもう一回りしてみると、イソシギが、蓮田の中を歩き回っている光景に出会った。イソシギとは、久しぶりの出会いで嬉しかった。さらに回ってみるとホオジロにも出会った。蓮田では、色々な鳥たちが、羽を休め、栄養補給しているようである。

2020/1/21 湖畔の鳥たち

ホオジロの画像

静かな湖畔をゆっくりのんびり回ってみる。枯れ草があり、程よい位置に程よい大きさの木があり、小鳥たちがとまるのにちょうど良いようである。前回、湖畔にそってゆっくり回った時は、ベニマシコの声を聞いて姿を見つけ嬉しかったが、今回は残念ながらベニマシコとの出会いはなかった。ただ上空を飛んでいるチュウヒを見つけた時は嬉しかった。

ホオジロは2カ所で見かけたが、すっきり撮影出来たのは1カ所だけである。メジロも自宅で声を聞くことは多いのだが、姿を見ることが出来たのは久しぶりである。アオジとの出会いは、今季初めてであった。ヒヨドリだけは、すこぶる元気が良くて湖畔のあちこちで声を張り上げていた。

また、ゆっくり湖畔を回ってみたいものである。

2020/1/22 タヒバリ Buff-bellied Pipit

タヒバリの画像

今季、なかなか出会いの機会に恵まれない鳥のひとつがタヒバリであった。ところが、一度出会えると二度、三度。と言うわけで、この頃、タヒバリに良く出会う。

1カ所は、松林のある公園での出会いであった。環境から、その個体をビンズイと思って撮影したのだが、画像を取り込んで良く見ると違和感がある。詳しい方にお尋ねするとやはりビンズイではなく、タヒバリとの見解をいただいた。眼後方の白斑がない。体下面の縦斑が細い。体上面のオリーブ色みに乏しい。眉斑も不明瞭である。下嘴と脚が橙色味を帯びて見えるなどビンズイとは異なるとのことをご教示頂いたのである。

もう1カ所は、蓮田であった。これは、間違いなくタヒバリであると分かったのだが、環境だけで早とちりしてはいけないとしみじみ思った次第である。

2020/1/23 タゲリ Northern Lapwing

タゲリの画像

越冬しているシギチに会いたくて時折、蓮田地帯を訪れる。日によって出会いは様々だが、少ないながらも何かしら出会いがあるので、それを楽しみに足を運んでいる。

秋の渡りが済んで、しばらく蓮田は、もぬけの殻のようになってしまったが、1カ所、タシギとタカブシギを見かけた蓮田があった。しかし、それも一度だけで、その後、何度訪れても蓮田は、空っぽ。寂しい限りであった。それでも、訪れる度に、その蓮田を覗いていたのだが、やっとタゲリの群れが入っている場面に出会った。

金属光沢の羽の色が、今ひとつであったが、タゲリの様子を観察していると、1羽が水浴びを始めた。蓮田の水なので、泥水である。たっぷり時間をかけてタゲリは水浴びを楽しみ、さっぱりした様子でスタスタと歩いて遠ざかって行った。

2020/1/24 クサシギ Green Sandpiper

クサシギの画像

越冬のシギチに会いたくて、時折蓮田に足を運ぶ。数は少ないものの、折々にシギたちとの出会いがあり、嬉しい限りである。その出会いの中で、特に多いのが、クサシギである。同じ日に、4箇所で出会ったことがある。1箇所では、3羽のクサシギが仲良く行動を共にしていて、もしかしてファミリーかしらと思った次第である。

偶然であるが、羽を広げてくれたことがある。もう少し角度が違っていたらと欲が出るが、このような機会は滅多にないので、感謝あるのみである。

2020/1/25 アカハラ Brown-headed Thrush

アカハラの画像

松林のある静かな公園。♫チッチッという小鳥の声に誘われて、園内をゆっくり歩いてみることにした。最初に目に入ったのは、アオジ。枯れ草の中から飛び立って、すぐに姿を消した。何とかアオジを撮りたいと辺りを探したが、ちらっと姿を見せて、すぐ潜り込んでしまう。

少し歩いてみると、今度は、目の前を飛んだ鳥がいる。ツグミとアカハラだった。ツグミとの出会いは多いが、アカハラには、なかなか会えないので、アカハラの行方を目で追ってみる。少し距離はあるが、程よい位置にとまってくれた。今季、二度目のアカハラとの出会い。ゆっくり出会いを楽しむことが出来た。

2020/1/26 アオアシシギ Common Greenshank

アオアシシギの画像

冬の蓮田は、ひっそりとしていて、何ともわびしい気持ちになるが、越冬しているシギチに出会えると俄然、体に熱い物がわき上がり、元気が出て来る。

アオアシシギは、数も出会いの機会も少ないものの、毎年、越冬しているようで、何回か姿を確認している。少し前の出会いであるが、晴天の日と小雨模様の日。2羽のアオアシシギに出会った。印象が、ずいぶん違うのだが、おそらく同一個体ではないかと思っている。どこかで越冬していると思うのだが、その後、なかなか出会いの機会がない。また、会いたいものである。

2020/1/27 オジロトウネン Temminck's Stint

オジロトウネンの画像

越冬のシギチに会いたくて、相変わらず時折、蓮田地帯に足を運んでいる。今季は、各地で冬鳥が少ないと嘆きの声が聞かれるが、越冬のシギチも決して多くはない。むしろ少ないと言う方が適切なのかもしれない。しかし、幸いなことに出掛ける度に、何かしらシギチに会えるので、隣県まで足を運んでいる次第である。

秋の渡りの時には、かなりまとまった数のオジロトウネンをゆっくり観察する機会に何度か恵まれたのだが、今季、越冬しているオジロトウネンとの出会いは、案外少ない。そのような中で、この日は、12羽のオジロトウネンに出会った。かなり離れた場所から、小さな姿を見つけた時は、胸が高鳴った。少しずつ少しずつ接近して、なんとか撮影出来たときは、ほっとした。数えてみると12羽。それぞれが思い思いに採餌しているので、まとまった姿を撮影出来なかったが、何とも嬉しい出会いであった。

2020/1/28 ハマシギ Dunlin

ハマシギの画像

収穫の済んだ蓮田は、鳥たちにとって、憩いの場になっているようである。広々と続く蓮田地帯をシギチの姿を求めて回るのだが、どうやら好みの場所があるらしく、集まっている田んぼは限られているようだ。前回、タカブシギやタシギ、オオハシシギなどを観察したところに小さなシギの姿が見える。少しずつ近づいてみると、どうやらハマシギのようである。その数、おそらく70羽から80羽くらいではなかったろう か。

いくつかのグループに分かれているようで、30羽くらいが固まって休んだり、10羽くらいが固まって採餌したり、ひとつの蓮田をハマシギが埋め尽くすという感じであった。以前は、干潟で見る機会が多かったハマシギだが、今は、干潟へ行くことが困難になり、田んぼでの出会いばかりである。今度は、ハマシギが群れ飛ぶ姿を見たいものである。

2020/1/29 冬の田園風景

スズメの画像

冬枯れの田んぼが広がる田園地帯。鳥との出会いを求めてゆっくり回ってみる。一番気になっているのは、オオヒシクイ。今季、今までで最大の飛来数と聞いているが、なかなか近くでは、観察出来ないらしい。周囲の蓮田には、ほとんど鳥影なく、ハクセキレイを見かけただけである。かなり離れたところにひとかたまり鳥影が見えて来た。どうやらオオヒシクイらしい。遠すぎて写真は、かなり難しい。

他の出会いを求めて回ってみると遠くに白い鳥影。双眼鏡で見るとノスリのようである。いつも見るノスリよりかなり白っぽい。オオタカの食べ残しを見つけたようで、熱心にお食事中。そのようなシーンは、撮影カット。次に出会ったのは、スズメ。ホッとして心和むひとときを過ごすことが出来た。

2020/1/30 タカブシギ Wood Sandpiper

タカブシギの画像

越冬のシギチとの出会いを求めて、時折、足を運ぶ蓮田地帯。収穫の済んだ蓮田がほとんどで、ずいぶんひっそりと寂しい光景が広がっている。その蓮田で、時折、姿を見かけるのがタカブシギである。

タカブシギは、以前に比べると個体数が激減しているとのこと、各地でかなり憂えの声を聞くが、幸いなことに私が出掛ける蓮田では、かなりの数が越冬しているのではないかと思われる。

この日、数カ所でタカブシギの姿を目にすることが出来た。相変わらず警戒心が強いので、車からの観察いに限られるが出会うと嬉しいシギである。

2020/1/31 冬の田園風景

カワラヒワの画像

冬枯れの田んぼが広がる光景が、私は大好きで、時折、ゆっくり回ってみる。以前は、たくさん見かけたカワラヒワやホオジロ、カシラダカなど、昨今は、ほとんど出会いの機会がなく寂しい限りである。

今季、数年ぶりに姿を見せてくれたコミミズク。夕暮れが迫る田んぼで姿を見ることが出来た。電柱近くには、ノスリがとまり、辺りを見渡している。田んぼを横切ったのは、2羽のキジ。枯れ草のところに入ってしまうとほとんど分らなくなってしまう。

今度は、もう少し明るい時間帯に回ってみたいものである。