タイトル:九羽の白鳥 とりどり日記

2024/1/1 新年のご挨拶

新しい年を迎え、静かに2023年を振り返ってみますと、色々な鳥たちとの出会い、散歩道での様々な植物との出会いが思い出されます。野鳥に関心を持つきっかけとなりましたのは、2003年5月の初め、手賀沼遊歩道で9羽のコブハクチョウを見かけたことが発端でした。今年で21年になります。

体力の衰えと共に、野鳥を撮影する機会が減ってきておりますが、折々の出会いを大切に本年も更新を続けて参りたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

2024/1/2 アボセット

冬の蓮田地帯では、シギたちとの出会いは、限られているのだが、気になって出掛けてみることにした。タシギの群れを見た後、回った蓮田で待っていてくれたのは、アボセット(ソリハシセイタカシギ)であった。かなり距離があったので、出会いの記念に数枚、シャッターを押し、他の蓮田を回ってみることにした。

2時間ほど経って、戻ってみると、朝、見かけたところより、ずっと近くにいて、水がたっぷりの蓮田で採餌中であった。見ている限りでは、あまり食料は、豊富とは言いがたい状況であったが、一心に採餌している姿には、胸打たれるものがあった。

2024/1/3 アボセット

久しぶりに出会ったアボセット(ソリハシセイタカシギ)であったが、足を怪我しているようであった。水の中にいる間には、分からなかったが、畦に上がったアボセットの姿を見ると何とも痛々しい。

畦に上がったアボセットは、熱心に羽繕いをしてから休憩に入ったようである。畦で、ゆったり寛ぐ様は、見ている私もほっとしてその場を離れることが出来たのだった。

2024/1/4 コサギ

冬の蓮田では、大好きなシギとの出会いは、少ないものの、もしかしてとの期待で出掛けてみることにした。秋には、エリマキシギをはじめ数種のシギとの出会いがあった蓮田を訪ねてみると、2羽のコサギが、何やら闘いのムード。しばらく観察しながら、撮影を楽しんだ。

2羽のコサギは、仲が良いのか悪いのか、迫力在る闘いを展開し、最後は、あっけなく幕切れとなったのである。

2024/1/5 タシギ

冬の蓮田地帯は、ひっそりとして寂しいが、それでも何か出会いはないかと足を運んでみた。嬉しいことに一枚の広い蓮田にタシギがたくさん集まっていた。全部で30羽近い数である。タシギと言えども住まいの近くでは、出会いはないに等しい。

野鳥に負担をかけないよう車からの観察なので、手前の枯れ草が少々邪魔になるのだが、文句は言えない。蓮田の水は、青空を映して青々と清々しい。ゆっくり採餌するタシギの姿に心和むひとときであった。

2024/1/6 タカブシギ

久しぶりに出掛けた蓮田では、タカブシギにも出会った。今回、出会ったタカブシギは、2羽で、少々撮りにくい位置にいたので、思うような撮影には、ならなかったが、シギたちとの出会いが少ない中、嬉しいものであった。

また、近いうちに蓮田地帯を訪ねてみたいものである。冬の蓮田地帯は、実に静かで心落ち着く場所である。

2024/1/7 タヒバリ

冬の田園地帯で出会いを楽しみにしている鳥のひとつがタヒバリである。しかし、今季、なかなか出会いの機会に恵まれず、見通しの良い田園地帯では、たとえタヒバリに出会ってもすぐに飛ばれてしまう。

ようやくタヒバリに出会ったのは、、水の抜かれた蓮田地帯であった。タカブシギと一緒の蓮田にいたのだが、かなり距離があったので、すぐには気がつかず、撮影は思うようにはいかなかった。それでも何とか数枚、出会いの記念に残すことが出来て満足である。

2024/1/8 ミサゴとトモエガモ

静かな湖畔に沿って車を走らせていると鴨の一団が目に入った。少々距離があるので、さらに進むと、今度は、ごく少数の鴨の姿が見えた。ホシハジロである。鴨の群れは楽しいが、写真を撮るのは、なかなか難しい。一羽でプカプカ浮かぶ姿を撮るのが好きである。しばらく進むと遠くに、かなり遠くの杭に白っぽい鳥がいる。どうやらミサゴのようである。何とか証拠写真を撮ってみた。

沼のほとりに立ち寄ってみると遠くにかなり遠くにトモエガモの姿が見える。こちらにもレンズを向けて数枚。今度は、もっと近くで出会いたいものである。

2024/1/9 メジロ

柿の木に来る小鳥を撮影したいとここ数年、探していたのだが、なかなか良い場所が見つからず諦めていた。色々な植物が見られるところを探しているときに、何と家からかなり近いところに見事な柿の木があった。12月末の出会いなのだが、柿が実に新鮮に見えた。これは、渋柿かもしれない等と思いを巡らせていると嬉しいことにメジロが2羽飛んで来てくれた。

辺りの様子を伺いながら美味しそうに柿の実を啄んでいる。警戒しているのは、ヒヨドリが時々姿を見せることにあるらしい。思いがけず嬉しい撮影会となったのである。

2024/1/10 エナガ

時折、近隣をゆっくり歩いているが、この日は、少々足を伸ばしてみた。手入れの行き届いた庭園で運が良ければ小鳥たちとの出会いもあるかもしれない。淡い期待で出掛けてみると到着と同時にエナガの可愛い声が聞えて来た。

急いでレンズを向けるが、何しろエナガの動きの速さは、格別である。だんだん反応が鈍くなっている身には、少々手強い相手である。それでも何とか頑張って数枚撮れたので嬉しかった。小鳥との出会いは、体にエネルギーを与えてくれるようである。

2024/1/11 モモイロペリカン

時折、足を運んでいる沼のほとり。今季も5万羽を越えるトモエガモが飛来しているとのことで、なんとか一度出会ってみたいと足を運んでいるのだが、あまりに遠くて写真にならない。

一番愛想が良いのが、モモイロペリカンのカンタくんである。相当の高齢と思うがこの寒さの中でも元気に動き回っていた。後姿をカメラに収めたことがなかったので、レンズを向けてみたのだが、何とも愛らしくてほっこりした次第である。

2024/1/12 モモイロペリカン

今季も5万羽を越えるトモエガモが飛来している沼に数回、足を運んでいるのだが、なかなか写真を撮る距離には、姿を見せてくれない。

その沼で、みんなの人気者は、モモイロペリカンのカンタくんである。この日は、飛翔のシーンを撮ることが出来た。ゆっくりゆっくり飛ぶ姿が、何とも微笑ましくて、心和むひとときを過ごすことが出来たのだった。カンタくんの長寿を祈って沼のほとりを後にしたのである。

2024/1/13 シジュウカラ

手入れの行き届いた庭園を久しぶりに訪ねてみると、嬉しいことに小鳥たちとの出会いがいくつかあった。そのひとつがシジュウカラである。

大きな大きな木(残念ながら名前が分からない)に飛んで来てへばりつくような格好をしているのは、シジュウカラである。この木に何か虫がいるのか、それとも木の皮を突いているだけなのだろうか。このような光景は、今まで見たことがなかっただけに、とても新鮮で嬉しい出会いとなったのである。

2024/1/14 タゲリほか

秋の渡りをずいぶん前に終えて閑散としている蓮田地帯。久しぶりに訪れてみると一羽のタゲリの姿が目に入った。冬の日差しを浴びて羽の色が美しく輝いて見える。

すぐ近くには、セグロセキレイ。寒さでうっすらと凍って居る蓮田に登場したのは、タヒバリ。上手に歩いている。休憩中のアオサギの姿ものどかで心安らぐ風景である。

渡りの時期のような出会いはなくても、ささやかな出会いに心和む蓮田地帯である。

2024/1/15 ツグミほか

ほとんど収穫の済んだ蓮田地帯。とてものどかで心落ち着く風景である。何か出会いがあれば嬉しいのだが、とかすかな期待で訪れてみるとツグミが出迎えてくれた。今季、なかなか出会いの機会の無かったツグミである。

少し離れた別の蓮田では、タシギが熱心に餌取をしていた。他に出会いはなくても、静かな冬の蓮田の光景は、心やすらぎ、新たな希望が見えてくるように思われた。また、是非、訪ねてみたいものである。

2024/1/16 ミコアイサ♂

寒さを迎えると楽しみにしている鳥との出会いがある。それは、馴染みの公園に飛来するミコアイサとの出会いである。通称、パンダガモと呼ばれることもあるそうで、真っ白な体に目の周りが真っ黒で、まさにパンダにソックリである。正月気分も抜けたある日、公園を訪れてみると、何と嬉しいことに一羽のミコアイサの姿があったのである。

一羽だけであったが、その出会いは、とても嬉しくて急いでレンズを向けたのだが、すぐに潜ってしまって、なかなかタイミングが合わない。それでも何とか数枚撮れてほっとしたのだった。今度は、数羽のミコアイサに会いたいものである。

2024/1/17 ミコアイサ♀

真っ白なミコアイサの雄に出会った公園の池には、ミコアイサの雌の姿もあった。この二羽は、全く別々に行動していて動きも速く、すっかり振り回されてしまった。

実は、ミコアイサの雌には、この公園の池で年末に出会っていたのだが、あまりにも距離があって観察のみで終わってしまっていた。今回は、何とか写真を撮りたいとの思いでいたが、念願が叶って何とも嬉しいことであった。この冬、ゆっくり滞在して欲しいものである。

2024/1/18 オシドリ

散歩するには、程良い大きさの公園で、四季折々、良く足を運ぶ大好きな公園。この公園では、かつて冬になるとオシドリの姿が見られていた。雄の姿も雌の姿もあった。多いときには、雄の姿を4~5羽見たこともあった。ところが何故かここ数年、オシドリの姿が消えてしまったのである。残念で残念でたまらない気持ちであった。

その公園で一羽のオシドリに出会ったのである。ほかの鴨たちと行動を共にしているので、注意して見ないと見落としてしまう。それほど目立たない存在であった。その後、オシドリを観察したとの声を聞いていないので、この日限りだったのだろうか。 いずれにしても嬉しく胸弾む出会いであった。

2024/1/19 ハクセキレイ

自宅近くに静かなそして手頃な広さの小さな公園がある。暑い季節には、早起きして朝食前にその公園を訪れ、公園内を一回りしてみる。野鳥をはじめ蝶や蜻蛉など昆虫類との出会いも楽しめ大好きな公園である。

久しぶりにその公園を訪ねてみると、すぐ目についたのが、ハクセキレイ。珍しい鳥ではないが、何とも愛らしい姿が目にとまった。この公園には、5~6のハクセキレイの姿があった。尾をふりふり歩く姿に振り回されてずいぶんたくさんシャッターを押してしまった。また近いうちに訪れてみようと思う。

2024/1/20 コサギ

時折、足を運んでいる近くの小さな公園。春から秋にかけては、蝶や蜻蛉との出会いを楽しみにしている。今の時期は、これと言った出会いは、期待出来ないのだが、心落ち着くところなので、時折、足を運んでいる。

この日は、嬉しいことに綺麗なコサギが待っていてくれた。最初は、じっとしてしばらく動かなかったが、抜き足差し足忍び足といった風情で、ゆっくりゆっくり歩を進めていた。このような出会いがあるので、また訪れてみたいと思う。

2024/1/21 タシギ

久しぶりの蓮田で出会ったのは、タシギ。広い蓮田の一角に30羽近いタシギの姿があり、ビックリ!それも道路に近い位置にいるので、車からの撮影には、とても有り難いことである。

そのタシギの中の1羽が羽繕いを始めた。ずいぶん念入りな手入れで、見ていて飽きることがない。タシギの羽の細部をゆっくりじっくり観察出来て実に充実した鳥見であった。

2024/1/22 クサシギ

タシギに出会った蓮田では、クサシギにも出会った。クサシギは、とても地味なシギである。そのシックさに心惹かれて大好きなのだが、案外、出会いの機会が少ない。あまり撮影しやすい位置に姿を見せることはなかったが、久しぶりにクサシギに会えて心癒やされたことであった。

2024/1/23 シロハラ

真冬の公園で出会ったのは、シロハラ。ずっと声だけ聞こえ気になっていただけに今季も姿を見せてくれたことに感謝している。以前は、我が家からほんの数分歩くと梅林があり、その梅林にシロハラが良く遊びに来ていた。だんだんシロハラを見る機会が少なくなって寂しい限りである。

2024/1/24 アカハラ

馴染みの公園の一角で出会ったのは、アカハラ。ほぼ1年ぶりくらいの出会いである。草地にじっとしていて、しばらく様子を見ていると、地面を突いてミミズのようなものを引っ張り出して熱心に食べているようであった。光線の加減が今ひとつで、思うような撮影にはならなかったが、出会えたことに感謝である。

2024/1/25 タゲリ

のんびりゆっくり車を走らせて田園地帯を回ってみる。以前は、度々出掛けた田園地帯であるが、今は、月に数回である。その田んぼでタゲリに出会った。タゲリの光沢のある羽の色は、実に味わい深くて大好きである。水が一面に入っている蓮田にいるタゲリと田んぼの草地にいるタゲリとずいぶん雰囲気が違う。そのいずれにも出会えて心満ち足りた鳥見であった。

2024/1/26 オオセンナリ ほか

時々訪れる庭園がある。四季折々、色々な植物が見られ、時には、小鳥との出会いもあって楽しみな庭園である。

この日、紫色の綺麗な植物に出会った。初めて見る植物であった。自宅に帰って調べてみると「オオセンナリ」と言うらしい。野鳥だけでなく植物にも関心を持つようになって、出会った植物の名前を調べるのが、また、楽しい。わずかに残っている柿の木には、ヒヨドリが来て一心に突いていた。静かな庭園のひとこまである。

2024/1/27 ケンポナシ

我が家から車で20分くらいのところに静かな庭園がある。手入れが行き届き、四季折々、色々な植物が楽しめるのが嬉しい。

ケンポナシという名札を見つけて見上げてみると、何とも不思議な形状の実のようなものが目に飛びこんで来た。このケンポナシという木が数本あり、また、別の季節に訪ねてみたいと思っている。

ほかには、山茶花やマンリョウ、ヒマラヤユキノシタなどもあり、心落ち着いてゆっくり出来る庭園である。

2024/1/28 ツグミほか

少々遠いので、なかなか出掛けられないのだが、大好きな公園がある。キャンプが出来るほど広い公園なのだが、案外、人に出会うことが少なく静かな公園である。

その公園で、楽しい出会いがあった。センダンの実がビッシリついたところに、ツグミなどが姿を見せたのである。野鳥に中にも強い者、身をひくもの、いろいろのようで、最初に登場したのがヒヨドリ。続いてツグミが登場。その後すぐに姿を見せたのがシロハラであった。

ヒヨドリは、時間が来て移動したようだが、ツグミの場合は、シロハラを警戒して身をひいたようである。わずかの時間であったが、野鳥観察は、色々なことを学ばせてくれるようである。

2024/1/29 オオハシシギ・ハマシギ

ずっと気になっていた越冬のシギたち。何とか重い腰をあげて蓮田地帯を訪ねてみた。以前は、日参したこともある蓮田地帯であるが、年を重ね、体力も気力もだんだん失せて、何とも寂しい限りである。

鳥見を始めた頃から越冬のシギとしてオオハシシギを観察してきたが、この日、10数羽のオオハシシギを間近に見ることが出来、ほっとした次第である。

近くには、ハマシギの姿も見られ、まずまずの成果であった。

2024/1/30 ハクセキレイ

自宅近くの小さな公園。小さな睡蓮池がふたつほどあり、そこに季節によって蝶や蜻蛉の姿が見られる。冬期は、ごくまれに鳥の姿が見られることがある。

この日出会ったのは、ハクセキレイ。珍しい鳥ではないが、親近感があって出会うと嬉しい気分になる。空を仰ぐと雲がゆったりと流れていく。どこまで行くのだろう。 静かにゆっくり時は、流れて行く。

2024/1/31 キジ

田園地帯を車でゆっくりゆっくり回ってみた。10数年前にくらべると野鳥全般にかなり減少の調査結果がでており、今後のことを考えると何とも気が重くなってくる。

枯れ草ばかりが目につくのだが、丹念に探すと菜の花もほころんで歓迎してくれているようだった。そのような中で出会ったのがキジである。枯れ草にもぐっているように見えたが、それはそれで楽しい出会いであった。

別の田んぼを回ってみると鉄塔に鳥影があり、久しぶりにノスリを撮影することが出来たのである。